6月8日はネットに接続できなくなる！？世界規模でおこなわれる『World IPv6 Day』とは

6月8日におこなわれる『Word IPv6 Day』についてご説明します。

“IPv4”とは

この6月8日について解説する前に、“IPv4”についてご説明します。

私たちは普段、何気なくインターネットを利用していますが、それぞれのインターネット回線には“IPアドレス”と言うインターネット上の住所が設定されています。

“IPアドレス”は数字で表されますが、基本的にそのアドレスは世界に1つしか存在しないようになっています。

先述の通り、“IPアドレス”は数字で表されます。数字で表されると言っても、単に“1”、“2”、“1500”、“1501”などと割り当てているわけではありません。先ほどの画像にあるように“192.168.1”などと、数字を区切って表しています。“IPアドレス”は 0〜255 までの数字を 4つ〜2つ に区切って表されます。規則に従った数字で表される住所ですから、当然数に限りがあるわけです。先ほどの規則は“IPv4”と呼ばれ、“IPv4”は約42億個までのIPアドレスを表せることができます。

しかし地球上の人口は約60億なので、1人に付き1つの回線を持った場合、全員分は用意できません。

そして今年、ついに“IPv4”の“IPアドレス”が枯渇してしまったのです。このままでは新たにインターネット回線を持つことはできません。

“IPv6”とは

そこで“IPv6”という新たな規則が登場するわけです。こちらは最大42億個表せる“IPv4”の、42億倍の42億倍の42億倍、すなわち約340澗（340兆の1兆倍の1兆倍）もの数を表せます。非常に多くの数を表すことができるため、“IPv6”で表すことができる数は無制限とされています。

“IPv4”と“IPv6”の比較。

“IPv6”は、“IPv4”と互換性がありません。インターネットの接続環境を提供してくれる“プロバイダ”は、今まで“IPv4”規格での管理を行ってきました。“IPv4”と“IPv6”両方の管理を行えばさほど問題は生じないのですが、互換性がなく管理が難しいため“IPv6”の管理一本にする必要がでてきました。

互換性がないということは、“IPv4”で接続できる機器やソフトウェアは“IPv6”で接続できない可能性があります。そのため“プロバイダ”が“IPv6”一本に統一した場合、古い機器ではインターネットに接続できなくなります。

最近のルータなどの機器は“IPv6”に対応していますが、まだまだ世の中には“IPv4”しか対応していない機器がたくさんあります。

急に“IPv6”に変えられたら困りますよね。そこで試験的に、1日だけ“IPv6”一本に統一してみようという日が、2011年6月8日の『World IPv6 Day』という日です。

この日は世界規模で、各企業が“IPv6”への切り替えを行います。つまり6月8日に各企業のページに接続ができなかった場合、将来的に接続ができなくなる可能性がありますので、ぜひこの日を機会にチェックしてみましょう。

“IPv6”に切り替えるウェブサイト例

以下に、『World IPv6 Day』に参加する企業のウェブサイトを掲載しておきます。どれも有名なウェブサイト・ウェブサービスであるため、事前にチェックしておきましょう。

ネットに接続できない恐れがあるソフトウェア

NTT東日本及び西日本の『フレッツ光』を契約している人は、期間中、以下のアプリではウェブサイトが見られない可能性があります。