もしかして地雷機種？報告されている『新しいiPad』の不具合のまとめ

『新しいiPad』発売1週間後の現在までに報告されている不具合をまとめました。

1. 発熱問題

超高画質な『Retinaディスプレイ』搭載、プロセッサ・グラフィックパフォーマンスの向上、大容量バッテリー内蔵と夢のような端末の『新しいiPad』ですが、発売後最初に報告された問題は“発熱問題”。

この問題について、ドイツの『Tweakers.net』というサイトは赤外線カメラで『新しいiPad』の熱温度を調査しました。

この発熱問題は、3Dゲームなど高度なパフォーマンスを必要とするアプリを実行した場合に生じることがわかっています。『Tweakers.net』は熱温度の調査に『GLBenchmark』というベンチマークアプリを5分間実行しました。その結果、『iPad2』の最高温度は 82.9 度であるのに対し、『新しいiPad】の最高温度は 92.5 度を記録したとのことです。

その後メディア各社や個人によって『新しいiPad』の発熱具合が調べられましたが、平均して 47 度程度の温度を記録しています。

この発熱問題に対してAppleは「発熱温度は仕様範囲内である」と述べたようですが、実際に『新しいiPad』を購入した人はTwitterで「今は寒いから良いが、夏場でこの温度はマズイのではないか？」「画面はキレイだけど、この温度はなんとからないのか…」「ひどいときは熱くて持てないよ！」などとつぶやいています。

2. Wi-Fi接続問題

『新しいiPad』は次世代通信システムである『4G』に対応しており「ネットサーフィンするなら『新しいiPad』だな」と思っていましたが、そうでもないようです。

どうやら『新しいiPad』は従来の『iPad2』に比べ、接続速度が10分の1〜4分の1程度しかでないようです。同社製の『iPhone』や『MacBook』では特に接続に問題のないWi-Fi環境をそなえても、『新しいiPad』ではなぜか繋がりにくいという状態に…。

ここで注目すべきは“通信速度が遅い”のではなく、“接続速度が遅い”ということ。つながってしまえば普通にインターネットを楽しめます。むしろ『4G』に対応している『新しいiPad』は、『iPad2』よりも快適にネットを楽しめるのではないでしょうか。
ただどうも受信シグナルが弱いようで、『iPad2』では受信感度が“強”となっているのに『新しいiPad』の受信感度は“弱”になるとの報告がされています。

リビングにWi-Fiルータを設置し、リビングから少し離れた寝室で『新しいiPad』をいじろうとしている人は注意が必要ですね。

初代『iPad』でも同じような問題がありましたが、今回ほど大きな問題になっていないため初代『iPad』以上にシグナルが弱いのではないかと思います。（『iPad』購入者が増えたということもありますが…）

3. 液晶の黄ばみ問題

『iPhone4』にもありましたね、この問題。

『新しいiPad』は、人間の網膜では1ドットを認識できないほど超高繊細な液晶である『Retinaディスプレイ』を搭載しており、話題になっています。が、「液晶がちょっと黄ばんでいるんじゃない？」という報告もチラホラ目にします。

『新しいiPad』のディスプレイは、サムスン、LG、その他不明の1社の計3社が開発しており、それぞれの『新しいiPad』はこのいずれかの企業によって開発されたディスプレイが搭載されています。つまり、『iPad』によって液晶の品質にムラがあるということ。

Twitterでは「色合いは『iPad2』の方がキレイだった」「慣れれば問題ない」と報告されていますが、中には「黄ばみなんてどうでもいい。この熱さをどうにかしてほしい」と発熱問題の方を強く指摘する人もいました。

4. バッテリー充電時間問題

『新しいiPad』が発表される前は、『新しいiPad』は『Retinaディスプレイ』が搭載されると噂されていたことから「バッテリーは従来よりも持たないのではないか」と言われていました。しかしバッテリーの体積を増やしたことにより、『Retinaディスプレイ』を搭載していても従来の『iPad2』と同じくらいバッテリーが持つようになったそうです。

バッテリーが長く持つのは良いことなのですが、逆に考えると「充電時間はどうなの？」となりまして…。
『新しいiPad』を購入した人は「充電おそっｗｗ」「充電時間ながすぎでしょ…」と充電時間の長さを指摘しています。あるユーザが調べたところ、「『新しいiPad』のフル充電には最低でも7時間を必要とする」と結論づけました。

『iPad』はUSB経由で『MacBook』からも充電が可能ですが、「『MacBookAir』で『新しいiPad』を充電しながら使っているけど、充電されるどころかバッテリーがどんどん減っていくｗｗ」という報告がされています。さらに付属の充電USBアダプタを使用して充電をしていても、3Dゲームなど高度なパフォーマンスを要求するアプリを起動していると、同様に充電どころかバッテリーが減っていってしまうようです。

従来の『iPad』用に買ったモバイルバッテリーを『新しいiPad』に使おうと考えている人は、注意が必要ですね。

5. カメラの紫色問題

『iPhone4』のカメラにも似たような問題がありました…。

『新しいiPad』は“おまけ”とは思えないほど高機能なカメラを搭載していますが、ある条件の環境下で撮影すると美しく撮影できない問題があるようです。

実際にこの問題は日本のメディアブログ『ガジェット通信』で検証されており、同ブログによると

• 近くに蛍光灯がある
• 蛍光灯を画面の外に出し、ギリギリ入るか入らないかの範囲で撮影
• ディスプレー面の右側を上にして横向きに撮影

という環境下でこの問題が生じるようです。

『iPhone4』のカメラは“青カビカメラ”と言われており、蛍光灯下で白いものを撮影すると中央が青ばんでしまう問題がありました。今回の問題は『iPhone4』のような生活している上で発生しやすい問題ではないものの、カメラに何らかの問題があることは事実です。

上の画像は、過去に『iPhone4』のレビュー記事で撮影した、“青カビカメラ”の検証画像です。

そもそも『iPad』のカメラをフル活用する人自体少ないかと思いますが、カメラに期待している人はこの問題を念頭に置いた方が良いかもしれません。