【レビュー】マウスやキーボードを共有できるUSB3.0ハブ『Inateck HB4009』
27マウスやキーボードを2台のパソコンで共有できるUSBハブ『Inateck HB4009』をレビューしてみます。
マウスやキーボードを2台のパソコンで共有できるUSBハブ『Inateck HB4009』をレビューしてみます。
今回ご紹介する『Inateck HB4009』は、ドイツのデジタル製品販売会社“Inateck”によるUSBハブです。
『HB4009』の特徴は以下の通り。
『HB4009』は、3つのUSB3.0ポートを備えているUSBハブです。
しかし、単にUSBポートを拡張してくれるだけでなく、“マジックポート”と呼ばれるUSBポートを備えています。このマジックポートとさらにもう1台のパソコンを接続することで、USBポートに接続された機器を、2台のパソコンで共有できるようになるというもの。
『HB4009』のパッケージはシンプル。早速、開封していきましょう。
パカリ。
箱を開けると付属品が詰まっていました。ゴミが出なさそうで良さげです。
『HB4009』の付属品は以下の通り。
付属しているUSBケーブルは、『HB4009』のマジックポートともう1台のパソコンを接続するためのケーブルのようです。似たような安価なUSB機器は、コスト削減のためにUSBケーブルが付属されていない場合があるため、USBケーブルの付属は嬉しいところ。
使うかどうかは分かりませんが、Micro USBへの変換アダプタも同梱されていました。
『HB4009』本体の色は、少し濃い目の灰色。
最近のデジタル製品は白や黒を基調としたモノが多いため、灰色は古臭さを感じてしまいます。
USB端子部分が青く染められていることから、USB3.0に対応していることが分かります。また、周辺機器とパソコン間の転送速度を上げるために、金メッキ加工も施されています。
『HB4009』の側面には、マジックポートが1つ搭載されています。
先ほどのUSBポートと同様にマジックポートも金メッキ加工が施されているものの、USB2.0ベースのようです。
付属のUSBケーブル。マジックポートともう1台のパソコンを接続するためのケーブルです。マジックポート自体がUSB2.0ベースなので、こちらのケーブルもUSB2.0規格に沿った仕様になっています。
カラーリングは本体と同様で、濃い灰色です。
先ほどのUSB(Type-A)のケーブルを、Micro USBの形状へ変換するためのアダプタです。こちらもUSB2.0規格のもの。
カラーリングは本体と同様で、濃い灰色です。
ちなみに、本体とUSBケーブル、Micro USBアダプタをすべて接続するとこんな感じ。
理論上では、ハブを経由すれば経由するほど、データの転送速度は落ちていきます。
僕は数年前に、USB3.0のハブをいくつか購入したことがありますが、あまりにも転送速度が遅く、USB3.0としては使いものにならないハブばかりが溢れていた記憶があります。
そんな良いイメージのないUSB3.0対応のUSBハブ。
今回の『HB4009』も同じUSB3.0対応のハブではありますが、転送速度はどの程度落ちるのか測定してみましょう。
せっかくのUSB3.0なので、データの高速通信を活かせる外付けSSD『Freecom Mg』を『HB4009』に接続してみます。『HB4009』の接続先は、15インチの『MacBook Pro late 2013』です。
上の画像は、外付けSSD『Mg』をMacBookに直接接続した場合の通信速度を表したものです。
書き込み速度は 191.6MB/s 、読み込み速度は 413.2MB/s でした。
上の画像は、外付けSSD『Mg』を『HB4009』に接続し、『HB4009』とMacBookを接続した場合の通信速度を表したものです。
書き込み速度は 192.2MB/s 、読み込み速度は 406.6MB/s でした。
“『Mg』をMacBookと直接接続したときよりも『HB4009』経由で接続したときの方が、読み込み速度が若干遅い”という結果になりました。しかし、差は 7MB/s 程度であるため、誤差と見て良いでしょう。
書き込み速度に関しても、同様に、誤差と見られます。
結局のところ、外付けSSD1台では、直接接続した場合と『HB4009』を接続した場合とでの転送速度の違いは見られませんでした。僕が数年前に得た「USB3.0のハブは、まともなモノがない」という悪印象は消えました。
もちろん、大量のUSBデバイスを一度に接続し通信するとなると、転送速度は遅くなるかと思います。しかし“ハブを介したから通信が遅い”ということは見られないので、転送速度の面では十分実用できる製品です。
冒頭でもお伝えした通り、『HB4009』の特徴は“USB3.0に対応したUSBハブ”ではなく、“2台のパソコン間で周辺機器を共有できる”ところにあります。
共有の仕方は、以下のようにとても簡単です。
ほとんど設定いらずで共有できます。
特に便利なところが、WindowsだけでなくMacやAndroidにも対応しているところですかね。「Windows機もMacも机に置いて作業しているけど、スペースの問題でキーボードやマウスは1つしか置けないよ〜」という人にとっては、かなり便利なアイテムだと思います。
ぶっちゃけた話、周辺機器の共有はネットワーク越しでも可能なわけですが、接続方法としてUSBを採用することにより、ほとんど設定いらずで共有することが可能になります。
また、共有するにあたって必要になるアプリが『HB4009』に内蔵されているため、わざわざアプリをダウンロードしたりインストールする必要はありません。
ここで注意したい点は、“共有”と言っても1つのマウスやキーボードをパソコン2台同時に使えるわけではなく、どちらかを無効化しもう一方を有効化するというもの。つまり、パソコンAとパソコンBを『HB4009』経由で接続し、マウスを共有した場合、“マウスを認識させるパソコンをパソコンAにする”、“マウスを認識させるパソコンをパソコンBにする”といった、操作対象となるパソコンを切り替える必要があります。
このパソコンの切り替えは、切り替え用に割り当てたショートカットキーを押すことで、容易に行うことが可能です。
さらにそれだけでなく、画面外にマウスカーソルを持っていくと自動的に対象となるパソコンを切り替えることもできます。異なるパソコンに接続したディスプレイを横に並べている人にとっては、もってこいの機能ですね!
『HB4009』の良い点をまとめてみます。
一番の特徴である“機器を共有できる”点に関しての品質はかなり高く感じられます。
先述したように、対象となるパソコンを切り替える方法として、“割り当てたショートカットキーを押す”と“画面外へマウスカーソルを移動させるか”が用意されているため、「機器の共有はできるのだけれども、切り替えるのが面倒だから使わなくなる」なんてことはないでしょう。
『HB4009』に接続したマウスカーソルやキー入力の遅延は見られませんでした。この点に関しては、通常のUSBハブに機器を差し込んだ状態と変わらないでしょう。
遅延が見られないとはいえ、ゲーマー向けの製品ではないためゲーム用途には向きません。マウスやキーボードの反応速度にこだわる人は、パソコンに直接差し込むことをオススメします。
以上に対し、『HB4009』のイマイチな点をまとめてみます。
記事本文でも記述したように、『HB4009』のカラーリングは濃い灰色となっており、これに少し古臭さを感じてしまう点は否めません。
また、マジックポートともう1台のパソコンを接続する付属のUSBケーブルは、一般的なUSBケーブルよりも少し太く、硬いため、取り回しづらいかもしれません。
総評としては“2台のパソコンで周辺機器を共有したい人にとってはマストアイテム”といったところでしょうか。
そもそも、2つのパソコンを同時に使いたいという場面が僕にはありませんが、この機能を求めている人にとってはマストアイテムだと言えます。
USB接続で周辺機器を共有できる機器は、執筆時現在『HB4009』しか存在しておらず、良くも悪くもこの製品一択となります。
個人的に「本体のデザインさえどうにかなれば…」なんて思っていますが、機能自体は実用性が高いため、重宝するアイテムだと思います。
『HB4009』は Amazon.co.jp にて 4,300円 程度で販売されています。
単なるUSBとして考えると高価な製品ではありますが、唯一無二の製品なので「欲しい!」と思った人は、ぜひ購入してみてください。
きたぁー!
こんなものがあるのですね!面白い!
でも私にはいらないかなw
まぁニッチな製品ではありますよねぇー。
記事中にも記述していますが、この機能を求めている人にとってはかなり価値の高いアイテムだと思います。
そうですねー。
この機能を求めてる人には少し高くてもすぐに買ってしまいそうです。
でもデザインがなー…w
あれ?記事中の「この記事で紹介したモノ」のリンク飛んでも『404ページ』に飛んじゃいますよ??
おお、本当だ。修正しておきました。ご報告ありがとうございます!
とてもおもしろい商品ですね!!
でもデザインは前に紹介した物の方がいいですね...
真っ黒か真っ白だったら、かなりオシャレなアイテムになりそうなのですがね…。
たしかにこの灰色は古臭さを感じるようで僕の好みではないですね。以前レビューされていたハブの色はとってもステキでした。買うなら後者かな?
デザインはイマイチでしたが、機能面ではよく考えられている製品でした。
なんかスーパーファミコンみたい
スーファミ…。
なんだろう、90年代の香りがするデザインですね。
日本橋や秋葉原で、一個10円とかで売ってても違和感を覚えないレベル……。
いやおもしろうそうなものだけど、好きになれない……。
MacBookのレビュー、楽しみにしてます。
それはちょっと言い過ぎです(笑)
コメント欄を見る限り、やはりデザインを重視するユーザは多いみたいですね。
あと『MacBook』は買ってませんので!
すみません そもそもUSB3.0と2.0の違いって何ですか?
USB3.0の細かな違いはたくさんありますが、USB2.0より10倍早い転送速度を持つところが最大の特徴ですかね〜。
うぐぐ…まさに自分にうってつけのアイテムなのに
対応OSが10.6以降というので非常に残念…!
まぁ8年も前のOS使ってんなよという話ではあるのですが。
そうか…もう8年前のOSなんですね〜(シミジミ)
『Lion』からならまだしも、『Snow Leopard』から『Yosemite』に移行したら、かなりギャップがあって慣れるのが大変そう…(汗)
僕はShareMouseというアプリを使って複数台使用しています。
ときどきファイルサーバー用のPCを見るためだけなんですけれども。
ストレージも切り替えで共有出来るところも気になりましたけれども、
なんとなくWindowsを10入れたRaspberryPiの使用時に意外と便利なんじゃないかなぁなんて思いました。ラズパイは気になるだけで買う予定はありませんけれども。
『RaspberryPi』は1つ買ったことがありますが、パワー不足故にできることが限られますからね〜。明確な目的や遊び目的で使うのであれば良いかもしれませんが、僕の『RaspberryPi』は机の中に封印されています(笑)
そういった小型端末と接続するの目的でも『HB4009』は使えそうですね!
そういえば、『MacBook』のレビューはまだですか?
マダマダデスヨ〜!
金だと転送速度が上がるなんて知らなかったです!
勉強になります。
USBの通信品質や速度が重視されるゲーミングデバイスでは金メッキ加工が当たり前になりつつあります。
ファミコンェ…
ふぁみふぁみ。
自宅でWinノートとMBPr、そして外付けHDDを同時に繋ぎたい自分にはまさしく必要と思っていた商品です。
ただ、Amazonさん在庫切れ・・・
在庫切れ…。
JUC700との違いはUSBハブが共有されていて、繋げたどちらのPCからも操作できるということですね。ディスプレイは共有していないのか。そこが残念。