【レビュー】購入迷っている人が多すぎるので『iPad mini Retina』と『iPad Air』両方買ってみました

『iPad mini Retina』と『iPad Air』の両方を買ってみたので、実機比較レビューしてみます。

『iPad mini Retina』か『iPad Air』か

『iPad mini Retinaディスプレイモデル』と『iPad Air』。どちらも全世代の欠点が大きく改良された製品だけあって、どちらを選べば良いのかは非常に悩ましいところです。

僕もつい先日、この2つのモデルで悩んでいる人のために「『iPad Air』と『iPad mini』で悩む必要あるの？買うならもちろん…」という記事を書きました。でも、記事執筆時は両モデルとも持っていなかったわけです、僕は。自分のモノとして手元にない人が書いた記事は説得力がないわけです。

この両者を実際に使ってみて、「どういう人がどのモデルに適しているのか」をまとめてみたいと思います。

前もって言っておくと、僕が今まで移行してきたiPad環境は

• 初代『iPad』
• 第3世代『新しいiPad』
• 第4世代『iPad with Retinaディスプレイ』
• 初代『iPad mini』

です（リンク先は当サイトのレビュー記事）。

僕は

9.7インチのiPadは重いし、なにしろデカイ。『iPad mini』の方が軽くて携帯性もあるし、寝ながら操作はすごい快適。わざわざ9.7インチのiPadを選ぶ理由が分からない。

という思想を持っています。つまり僕は、Apple教の中の『iPad mini』派に属しているわけです。
『iPad Air』を触った僕がどのような印象を持つのかも、あわせてお楽しみいただければと思います。

ほとんど見分けが付かない…。『mini』の新旧比較！

では早速、開封の儀へ。

『mini』のパッケージは初代とあまり変わりありません。強いて言うのであれば、『iOS7』が搭載されているiPadが印刷されていることでしょうか。

初代とのパッケージ比較してみました。左が初代で、右側が新型です。大きな違いはなく、製品写真のアングルもほぼ同じです。

Retinaディスプレイを搭載した新型『mini』は、旧型である初代に比べ、0.3mm ほど厚くなっているようです。おもしろかったのが、パッケージ自体も新型は厚くなっていたところでした。

パッケージのフタを開けると、製品が最初に出てくるのはもう定番ですね。ホームボタン下部から少し飛び出ているラベルをひっぱるのも恒例。

製品本体の下には電源アダプタとケーブルなどが収納されています。

他のレビュー記事でも書かれているとおり、初代はiPhoneに付属する 5W の電源アダプタだったのに対し、新型は第3世代iPadまで付属していた 10W の電源アダプタが付属していました。

新型『mini』と旧型本体を並べてみましたが、ほとんど見分けが付きません。デザイン的には全く同じです。

唯一の変更点としては、新型『mini』はマイクを2つ内蔵（デュアルマイク）しているため、裏面の上部にはマイク穴が見えます。これは初代にはないため、外観だけで見分けるにはココくらいしかないでしょう。

新型『mini』ではカメラの画質も向上しているため「カメラレンズの大きさも若干大きくなってるのでは？」と思いましたが、比較してみる限りココも違いは分かりませんでした。

0.3mm 厚くなった新型『mini』ですが、ぶっちゃけ並べておいてみても、超よ〜く見ないと全く違いが分かりません。新型『iPad mini』の厚さを気にしている人は、心配する必要は不要です。

『mini』をただ大きくしただけの『Air』

『Air』のパッケージはというと、『mini』とほとんど変わらず、サイズを大きくしただけのように見えます。

両方のパッケージを並べてみるとこんな感じです。大きさ以外ほとんど同じです。

このセロハンも一緒。

写真は『mini』のものですが、付属品もほとんど『mini』と同じです。唯一違うのは、先述したように、『mini』は 10W の電源アダプタなのに対し、『Air』は 12W の電源アダプタとなっている点です。

『Air』の全体写真を撮影してみました。どこからどうみても『mini』です、ありがとうございました。

『Air』の下部です。ここも『mini』と全く同じ。9.7インチサイズのiPadで初めてステレオスピーカーが搭載されました。このスピーカーの音質ですが、従来のiPadのモノラルスピーカーよりも遙かに悪くなりました。従来よりも薄くするために、スピーカーの振動板うんぬんが何かなったからだそうです。

本当は『Air』の写真たくさん撮影したのですが、ほとんど『mini』とビジュアルが変わらないため割愛します。

実は新型『mini』と『Air』は、りんごマークが改良されている！

この変更に気づいた人は何人いるのか…。

“マイクの位置以外違いがない”と言われている新型『mini』ですが、実は裏面のAppleロゴ部分は、他のアルミ面に比べて少しだけ深く掘られています。これは『Air』でも同様です。他の面にくらべて深く掘ることで、鏡面反射加工されたAppleロゴは傷つきにくくなるわけです。

『Air』と『mini』の大きさを比較してみる

近くに新型iPadたちを取り扱っているお店がない人のためにも、『iPhone 5』と共に、大きさを比較してみたいと思います。

こんな感じ。

『iPhone 5』と新型iPadたちとの薄さ比較。どれもほとんど同じ厚さですが、若干『iPhone 5』が厚いように見えます。

それぞれを重ねたときの大きさ比較です。

『Air』の横幅を気にする人は結構いるかもしれませんね。既に『mini』を持っているのであれば、『mini』を横向きにしたサイズからiPhoneの横幅の半分を引いたサイズが、ちょうど『Air』の横幅の大きさになります。

横から見たときのサイズ比較です。

『Air』を片手で持てるのか試してみる

僕が第4世代iPadを手放して初代『mini』にうつったのは、“片手でガシッとつかめる”という理由が一番大きいです。多くの人は「その必要なくない？」って思うかもしれませんが、僕にとっては結構重要だったりします。

当サイトを長年見ている人や僕のTwitterのつぶやきを見ている人はお分かりかと思いますが、僕は特殊な潔癖症をもっています。

潔癖症の人は分かるかと思いますが、スマートフォンやタブレットと言ったタッチパネルに指紋が付いている。アレ、すごい嫌なのです！でも人間（自分）が触るからには、どうしても指紋は付いてしまいます。そのため僕は、指紋を付けない目的でわざわざタッチペンを使って操作しています。

でも、どうしても指紋を付けなければいけない時がきます。それが“iPadを持ち上げるとき”です。iPhoneは側面をつまむようにして持つので指紋は付きませんが、iPadは液晶面と背面をつまむようにして持つので指紋が付いちゃいます。

そこで、片手で持てる『mini』が役立ちます。『mini』は片手で側面をつかんで持てるので、液晶面に指紋が付かない！神です、神！！

『Air』はベゼルが狭くなり、「片手で持てるようになった」というレビュー記事も多く見ます。僕の手は少し小さいこともあり「本当かね？」と思ったので、早速つかめるか試してみます！！

ちなみにこれが『mini』をつかんだときの様子。ある程度余裕で持てますが、人差し指だけは端に届きません。人差し指だけ届かない人は、僕と同じくらいの手のサイズでしょう。

手の小さい僕でも『Air』つかめました！！

というわけで、『mini』で人差し指が端まで届かない人は『Air』を片手でつかむことは難しいと思います。

『Air』がどのくらい軽くなったか試してみる

およそ 200g も軽くなった『Air』。皆さんが気にするのは『Air』の軽さだと思います。というわけで、旧9.7インチiPad、『Air』、『mini』の3台を、どれも同じ持ち方で持ってみたときの写真を比較してみましょう。“iPadを正面から見たときの右下の部分を、親指と人差し指の2本でつまむ”という持ち方をしています。

旧9.7インチiPadはダントツで重く、もう2本の指だけじゃ支えきれませんでした。

次は『mini』。旧9.7インチiPadとは比べものにならないくらい軽く、簡単に持ち上げることができました。
ちなみに、新型『mini』は 30g ほど重くなっていますが、初代と新型を両手にのせたとき「んー…若干新型の方が思いかなぁ…？…」という程度の違いなので、まず新型『mini』だけを持ったときに“重くなった”と感じることはないはずです。

最後に『Air』。旧9.7インチiPadと『mini』を比べたときほどの劇的な変化はないものの、2本の指だけで持ち上げることはできました。

結論：とてつもなく強く『iPad Air』の購入をオススメします！

『iPad Air』と『iPad mini』で悩んでいる人、僕はこの両方を買って、簡単に使ってみて結論が出ました。

絶対『iPad Air』にした方が良いです。

たしかに『iPad mini』は魅力的です。パフォーマンスは『iPad Air』とほぼ同じですし、初代の最大の欠点である解像度問題も解決されています。30g の重量増加も全く気にならないレベルですし、0.3mm の厚み増加は比べても分からないほどです。

それでも『iPad Air』の方が一歩上手です。

まず、あの大きさであの重量はおかしいです。今までの9.7インチiPadを常に使っていた人が『iPad Air』を持つと、おそらく笑っちゃうでしょう。僕は最初「なんだこの変態タブレットは…！！」って噴き出しました。

次に、画質。
『iPad mini』も『iPad Air』も同じ解像度（厳密には画素数）を持っていますが、本体サイズの小さい『iPad mini』の方が1インチ当たりのドット数が高いです。普通に考えて、『iPad mini』の方がきめ細かくて綺麗なはずです。
ただ、海外情報サイトAnandTechのAnand Lal Shimpi氏によると、『iPad mini』は『iPad Air』よりも総合的な画質が悪いようです。色表現やコントラスト比チェックにおいて『iPad mini』は悪い結果がでています。

最後に強引に理由を加えるのであれば、注目度でしょうか。新型『iPad mini』は初代とほとんど見分けが付かないため、あまり新鮮みがありません。友達に自慢しても「へー、そうなんだー」で終わります、タブン。対して『iPad Air』は大きなデザインの変更が行われたため、「え、え、これ『iPad mini』？あれ？なんかデカイ！！」という感じでモテます、タブン。

そもそも僕は『iPad Air』を買うつもりは無かったのです。
あれだけ『iPad Air』を奨めておいて、『iPad mini』を買ってました。しかしどうやら、今Apple Online Storeで注文すると、来年の1月上旬までどんな理由であろうとも無料で返品が可能なようです。「こりゃ一度、両方買って試してみるしかない！」と思い、追加で『iPad Air』を買ったわけです。

記事冒頭でも書いたとおり、僕は『iPad mini』派です。新型『iPad mini』を買う前までは

あれだけ『Air』推した人が、新型『mini』を買って絶賛するという記事を書けば、ちょっとネタになるんじゃないか？

って思ってました。

でもね、やっぱ『iPad Air』ですわ。

『iPad Air』は片手で持てないので「どうかな…」って思ってましたが、狭くなったベゼルに親指を当てて持てば結構安定することに気がつきました。僕が購入したカラーモデルは白なので、ベゼルの色は白で、指紋は付きません。液晶面に親指が触れることなく『iPad mini』のベゼルをつかんで持つのは難しいですが、『iPad mini』よりも『iPad Air』の方がベゼルは太いため、『iPad Air』では液晶面に親指が触れることがないベゼル持ちが可能です。

『iPad mini』がダメな製品だということではありません。現時点で最強の7インチタブレットデバイスだと僕は思います。「どうしても『mini』のサイズじゃなきゃダメ！」という人は、逆に『iPad Air』を無理して買うと後悔するでしょう。

『iPad mini』のサイズに特別なこだわりがないのであれば、何度も言うように、僕は『iPad Air』を強くオススメします。

まぁでも結局、消費税増税はすぐ近くまで迫ってきているわけですよねぇ…。